地元の人でも意外と知らない、というより誰も興味ない? 「太陽餅」の豆知識




台中名物と言えば何でしょう? 台中に行ったことがある人ならおそらく知っているはず、そう「太陽餅」ですね。台中駅を出るとお土産屋さんの「太陽餅」と書かれた看板がたくさん目に飛び込んできますねー。こんなに分かりやすお土産なのになぜかその存在は地味(笑)。どうやって写真を撮ってもインスタ映えしない(笑)。味の印象は? 覚えてない(笑)。などなどなぜかネガティブなウワサをよく耳にするのも「太陽餅」。というわけで誰もが気になる(誰も気にしない「太陽餅」の豆知識を紹介しましょう。

そもそも太陽餅って何?

「太陽餅」は台中名物としてよく知られる台湾の伝統菓子です。小麦粉、麦芽糖、砂糖などの材料から作られ、丸くて平べったい形のものが一般的。生地はパイのように薄い層になっていて中には麦芽糖の餡が入っています。

 

実は台湾人にも不評?

この「太陽餅」、パイナップルケーキと比べるとその人気は雲泥の差があるのですが、実は台湾人にもイマイチ不評なところがあってですね・・・ それどころか地元台中でも「あまり好きじゃない」という人がいます。

なぜそんなに不評なのか? 有力な理由として以下のような声がよく聞かれます。

(1)味にインパクトがない。

(2)ボロボロこぼれて食べ難い。

(3)パサパサして口の中の水分を持っていかれる。

はい、全部その通りだと思います(笑)。特に(2)は大袈裟でもなんでもなくて食べる前と後では下のような状態になるんですよ。酷いときはほとんどこぼれる。

 

同じ名前のお店が多過ぎ?

台中に初めて来た当時、街を歩いてて不思議に思ったのが同じ店名の太陽餅のお店が多いこと。「太陽堂」という店名をやたら見かけるんですよ。最初は支店なのかと思ったんですがどうもそうでもなさそう。

そこにもここにも「太陽堂」。

太陽堂」、その向こうにも「太陽堂」、更にその向こうにも「太陽堂」。

ここにも「太陽堂」。いやいや、いくつあるねん(笑)。
どうも昔まだ商標のルールが甘かった頃に人気のある「太陽堂」の店名をいろんなお店が名乗ったのが原因のようです。

 

なぜか同じ場所に集まる太陽餅のお店

2箇所に集中する太陽餅店

これも最初不思議に思ったこと。台中には「太陽餅」のお店がたくさんあるんですが、特にお店が集中している場所が2箇所あるのです。1つは台鉄台中駅前。そしてもう1つは新光三越の周辺です。

台中駅前

台中駅前は駅を出てすぐ目の前自由路沿いに集中しています。特に自由路の台湾大道から民族路にかけては「太陽餅街(太陽餅ストリート)」と呼ばれています。


台中駅を出て台湾大道側へ行くとご覧のように太陽餅のお土産屋さんの看板がたくさん目に飛び込んできます。

駅からちょっと歩いた自由路沿い。こちらはお土産屋さんというより中華菓子の専門店が多い。


新光三越周辺
新光三越がある台湾大道沿いにも太陽餅のお店がたくさんあります。

これがずーっと気になってしょうがなかったんですよ。お店が集中してるのが台中駅前だけならそれほど不思議ではないんですけどね。駅前なのでお土産屋さんがたくさんあるというのはまあ分かる話です。

でも新光三越の周辺に多いというのはさっぱり分かりません。しかも不思議なことに台湾大道の片側(新光三越と反対側)にしかお店がないんですよ。

集中する理由とは・・・

なぜか! 台中在住の友人が教えてくれたのですが、その理由が意外なところにあったようで・・・

太陽餅」は台中名物なので観光客が買っていくわけですね。昔は当然外国人ではなく国内の観光客が主流で、他の地域から台中にやって来て「太陽餅」をお土産に買っていったのです。

今でこそ新幹線が通ってますが昔は台中にやって来る手段は台鉄かバスが主流だったのです。そして旅行を終えて帰って行くときももちろん交通手段は同じですね。

お土産を買うタイミングは帰る直前がベスト。来て早々に買うと観光するのに邪魔になってしまいます。とするとどこで買うのが都合がよいかというと・・・

1つは台中駅の近くですね。帰りの電車に乗る前に買えばいいわけです。ではバスで帰る場合はどこがいいのか? 実はそれが新光三越周辺なんですよ。

バスは台湾大道を通って新光三越の先にあるインターチェンジで高速に乗るのです。そして北は台北、南は台南などに帰って行きます。そのインターチェンジの手前が買い物するのに最も都合がよいのです

ではなぜ道路の片側に集中するのか? それは台湾が右側通行だから。バスで台湾大道からインターチェンジに向かうことを考えると道路の右側にお店がある方が都合がよいというわけです。

という説が「2箇所に太陽餅のお店が集中する理由」として有力、と思ってるのですが、どうでしょう?

 

元祖はどこか?

名物というと決まって出てくるこの話「元祖はどこ?」。そして「我こそが元祖」というお店が乱立します。太陽餅も例に漏れずその傾向があるようで・・・

元明商店
「太陽餅」が「太陽餅」という名前で売り出される以前からその原型である「麦芽餅」を販売していたということで元祖を名乗る。
住所:台中市中區自由路二段41號

台中の太陽餅ストリートで見つけたかわいいハート型の太陽餅 - 元明商店

2019.10.10

太陽堂老店
太陽堂」という名称を初めて商標登録した。台中で唯一太陽餅を手作りしていると主張。しかし(過去にあった)太陽堂の創始者との関連はなさそう。
住所:台中市中區自由路二段25號

阿明師老店
太陽餅を発明したと言われる魏清海の愛称「阿明師」を店名とするお店。魏清海の養子、息子である林祺海魏建三が共同で設立。魏清海の太陽餅を伝承するお店と主張。
住所:台中市中區自由路二段11號

魏清海太陽餅老店
太陽餅を発明したと言われる魏清海の孫である魏郁奇が設立。しかし経営不振で閉店。その後「台灣太陽餅博物館」で商品が販売されている。魏清海の唯一の直系のお店。

台中名物「太陽餅」について詳しく学んでみよう - 台灣太陽餅博物館

2020.03.02

はっきり言って何が何だかよく分かりません(笑)。調べていくとあまり元祖にこだわる必要もないんじゃないかという気もしてきます。買う側としては気にせず自分が美味しいと思った太陽餅を食べればいいと思いますよ。

まとめ

と、まあいろいろと自虐的な要素が多いのですが決してディスるつもりで書いているわけではありません。正直自分も初めて食べたときは「ん? なんだかもっさりした味だな・・・」と思ったりしましたが、何度も食べてるうちに少しずつ良さが分かってくるんですよ。だってこんなにお店の数も多くて実際にみんな買っていくんですから。

最近では福源のピーナッツバターを使った太陽餅、台中の特産である麻芛を使った太陽餅、さらにはタピオカミルクティー味の太陽餅など工夫を凝らしたものもあるので最初はその辺りから試してみるのもよいのでは?

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